城跡に建つ酒人神社
2016年5月23日撮影
◆別名:
◆所在:
岡崎市島坂町木ノ元
◆交通;
◆歴史:
長坂信重が築いた城と伝わるが、年代などは不明。
長坂氏の中でも著名な武将として、徳川家康に仕えた長坂血鑓九郎がいる。血鑓九郎の五代前が長坂重信と言われ、信重の弟であった氏重は平岩姓を称し、坂崎の地を得て平岩氏の祖となっている。
信重に関しては、大給城に程近い長坂屋敷には二基の墓石があり、その一つには信重と同じ没年月日が記されているため、信重と、その父である長坂守重の墓と思われるが、この信重が全て同一人物だとすると、矢作川東岸の坂戸城から幸田町の坂崎古城、さらには矢作川の支流にあたる巴川沿いにある長坂屋敷と離れた地区を、一人の人物が支配していた事になり、疑問が残る部分もある。
しかし、近隣の桑子城跡に建てられた妙源寺には、平岩親吉と長坂血槍九郎の墓が本多忠豊、高木主水らの墓と共にあり、長坂屋敷(東浦町)や地内城(刈谷市)などを支配した長坂氏が妙源寺に対して寄進を行っている事から、碧海郡一帯に長坂氏の支流が分かれ住んでいたとも考えられる。
◆現在:
城跡は田園や工場となっており、その一角には酒人神社が建立されている。
6世紀頃、中国から鍛冶や織物、大工、酒づくりの技術を持って日本に帰化した阿知使主の子孫に酒人親王と言う人物が移住してきた際に、日本で最初に清酒を醸造したと言われる地であり、食物の神と酒人親王が祀られている。
鳥居の脇には美酒発祥地の碑が建てられている。